スペシャルインタビュー
初めに、オゾン発生器「剛腕」を導入されたきっかけを教えていただけますか。
清掃は最短3時間。強い臭いが残る客室に「剛腕」を
赤澤様:導入は私の入社前なのですが、導入目的は客室の臭い対策としてです。当ホテルのシステム上の事情で、チェックアウトのお客様が12時まで在室されるケースがあるのですが、そうするとチェックインの15時まで3時間しかありません。清掃を済ませて臭いを解消するには、かなり短い時間です。そのためにオゾンでの脱臭は欠かせないんです。
客室清掃で「剛腕」を使用される際の手順を教えていただけますか。
ホテルスタッフが実際に臭いを確認して稼働
赤澤様:お部屋に臭いが残っている場合、清掃に入ったスタッフから私共、客室管理担当に連絡が入ります。そのお部屋に予約があれば可能な限り予約を外して、清掃が終わった後に脱臭をします。その際の臭いの状況に応じて「剛腕」を使っています。臭いがあまりにも酷い場合には先にオゾンを稼働し1時間換気してから、清掃に入ってもらうこともあります。
客室のセットアップは清掃スタッフの担当で、「剛腕」を稼働するのは私たちホテルの従業員だけです。二度手間にはなりますが、清掃担当の方によっても臭いの感じ方に違いがあるので、社員が入ってみて実際に臭いを確認した上で、オゾンと他の脱臭剤どちらを使用するかを判断するようにしています。
どういった臭いでお困りのケースが多いのですか。
香水、薬剤、個人差も大きい「臭い」の感じ方
赤澤様:外国の方が使われることの多い動物系の香水の臭いはなかなか取れません。今はお香なのか除菌薬なのか、薬系の臭いが強く残っていることも増えました。食品でも臭いのきついものもありますし、いずれにしてもドアを閉められていると結構残っているものです。禁煙の部屋でタバコを吸われたりしたケースではオゾンは即効性がありますが、香水はなかなか厳しいという印象です。あとは長期ステイで清掃が必要ないと言われる方のお部屋で、長い時には丸一日くらい「剛腕」をかけないと販売できる状態にならないこともありますね。ただ、臭覚は人によって差が大きいので、こちらがぎりぎりまで臭いを落としたと思っても、お叱りを受けることもあります。私共はだんだん臭いに慣れてきてしまうので、途中から分からなくなるということもあるかもしれません。
通常の清掃ではどのくらいの時間、「剛腕」を稼働されますか?
最大60分稼働、60分換気が1クール
赤澤様:客室の回転次第ではありますが基本的には最大で60分稼働、60分換気といった形です。特に香水は先ほども言ったように2時間1クール終わってもまだ残っていると感じることもあり、可能であればお部屋を振り替えて、夜頃までかけて臭いを落として販売するといったケースも増えています。コロナも落ち着き、集客も上がってきましたのでいずれにしても当日中には売らないといけないことが多く、時間的にはタイトですね。
オゾンは脱臭だけでなく除菌にも使えますが、 除菌の用途ではお使いいただいていますか?
除菌は薬剤プラスオゾンで徹底しています
赤澤様:嘔吐物や排泄物などが残ってしまった場合には、脱臭に加え除菌の効果がありますので「剛腕」を使います。ただ嘔吐の場合には、その前に次亜塩素酸ナトリウムという強力な除菌力のあるもので清拭を行いますので、 除菌にも使えることは承知していますが、「臭いの方をオゾンで」という認識が大きいです。ただ絨毯や寝具には次亜塩素酸ナトリウムは使えませんので、普通のアルコールと 併用でオゾンを使っておりますね。寝具などはオゾンだけでは厳しいですので、クリーニングに出すことになります。今ある3台の「剛腕」は毎日ほぼフル稼働ですね。もっとあればというのが本音です。
お客様の方でも、やはりコロナに関しての不安の声が多く、ご予約の際に感染対策についてはよく尋ねられるそうです。通常の清掃よりも、ドアノブとか電話機とかその辺の除菌の強化もしておりますので、その辺は安心していただけれ ばと思います。
現状では、「剛腕」の稼働は客室だけでしょうか。御社内全体ではオゾンをどのように認識されていらっしゃいますか。
社内では「脱臭のためのオゾン」という認識が強いです
赤澤様:お客様があまりいらっしゃらない時間帯に限り、ロビーやフロアで使用することもあります。ただあまり広い場所では効果が薄いようなので、稼働は客室が主で、たまに飲食のあった宴会の後などでも使用するという感じです。社内でも周知はしていると思いますが、脱臭のイメージの方が強いかと思います。ホテルの場合、除菌が必要なケースでは直接汚れが付いていることが多いので、除菌を行った後に、脱臭プラス空間の除菌というイメージで社内では認識していると思います。
空間の除菌用途としては「剛腕」のほかにどのような方法を採用されていますか。
短時間の脱臭に「剛腕」、日常の空間除菌には空気清浄機
赤澤様:空間での除菌に関しては「剛腕」と他社の空気清浄機の2つを状況に応じて使っています。空気清浄機の方は空間を日常的に除菌するという用途で、やはり臭いを短時間で消すとなるとオゾン脱臭になりますね。除菌の効果があっても、「剛腕」を稼働中は人の出入りができませんので、通常使用しているフロアには清浄機を使い、入室のない時間帯に「剛腕」と用途で分けて使用しています。
長年オゾンを使われていて、オゾンの良い点はどんな点だと思われますか?
簡単に使用でき、薬品等を使用しない
赤澤様:やはり使用が簡単なことと、化学薬品を使っていない点ですね。お客様の中には化学薬品が苦手だったり、アレルギー症状が出るケースもございます。オゾンの場合ある程度臭いはありますが、もともと空気中にある成分ということで、その安全性ですね。長時間使ったら危ないということですので、その分お客様のご案内との時間的な勝負もありますが、そこは絶対必要なこととして、気を付けているところです。
最後に、これからオゾンを導入検討されているホテル業界の方に一言あればお願いできますか。
いっそうの気遣いが求められる「臭い」対策に不可欠な存在です
赤澤様:お部屋の臭いというのは入ればすぐに気づくものです。私どもホテルの仕事というのは、まず入っていただいたお部屋が、ある程度普通と言いますか、ストレスが溜まらない状態であることが第一です。お客様の方でもコロナ以降、臭いに関しても空間の除菌に関してもかなり敏感になってきていると感じます。我々もいっそう気を付けていかなければと思っていますので、これからもオーニットさんにはお世話になると思います。他のホテルの方にもオゾンをおすすめしたいと思いますね。